歴史的な円安が続くなか、スマートフォンの価格が高騰しています。iPhone(アイフォーン)の一斉値上げを受け、割安な中古商品に人気が集まっています。

■値上げで中古人気「一日200台売れる」

 イオシス アキバ中央通店・宮田智広店長:「(Q.ひと月で、どれぐらい売れる?)多い時だと、一日平均200台ぐらい端末が売れることもある。値上げを受けて、急いで買いに来た人も最近は増えている」

 活況を呈している中古スマートフォン市場。その勢いを後押ししているのが、急激な円安の影響とみられるiPhoneの値上げです。

 今月1日に突然値上げに踏み切ったアップル。最新機種「iPhone13」が1万9000円高くなり、11万7800円からとなりました。

 イオシス アキバ中央通店・宮田智広店長:「(iPhone値上げ後)通販とかも、本当に注文数が2倍ぐらい、ここ最近伸びている感じなので。なるべく安く買いたいという一般の方が、多いのかなと感じている」

■予算5万円…“娘のiPhone”探す親子

 店頭には、絶え間なく客が訪れます。

 父:「(Q.何を探していましたか?)iPhone探してました。中古ですね。新品だとやっぱり高いですから。子ども用なので、中古を探してます」

 娘:「白いiPhone。11とか12がいい」

 この日、2度目の来店だという親子。5万円の予算で買える娘用のiPhoneを探していました。

 父:「(Q.iPhoneは買った?)買いました」
 娘:「(Q.どのモデル?)iPhone11」
 父:「(Q.いくらだったか?)これは4万7000円」

 3年前の発売当時、8万円以上したiPhone11が半額近い4万7000円。無事、予算内で購入することができました。

 父:「予算内って、大事ですよね。助かります。できれば、円安とかが収まってくれれば、少しは安くなってくれるのかなと」

■外国人男性10台爆買い「母国の家族へ」

 円安などによるiPhone値上げの影響で、人気の中古市場。店内には、多くの外国人客の姿がありました。

 モンゴル人男性:「モンゴルからです。きょうはiPhone12を買った」
 スーダン人男性:「スーダンです」「(Q.スーダンでiPhone買うと高い?)高いですね」    
 セネガル人男性:「セネガル出身。セネガルと比べたら、iPhoneは安い。セネガルでは高いから。本当に高い」

 販売価格が上がったとはいえ、日本のiPhoneは、外国と比べるとまだまだ安く購入できるようです。

 例えば「iPhone13 ProMax」の1テラバイトの場合、日本では値上がり後、23万4800円ですが、南アフリカでは、およそ31万円(30万9365円)。最も高いとされるブラジルでは、およそ41万円(40万8278円)と2倍近い価格となっています。

 なかには、こんな人もいました。

 バングラデシュ人男性:「これ6台。友達も4台」「(Q.なぜ日本で買っている?)日本は安いのと、良いです、日本の製品」

 バングラデシュ人の男性は、国にいる家族へのプレゼントとして、中古のiPhoneを10台購入しました。

 中古iPhoneを10台購入・バングラデシュ人男性:「だいたい、友達と合わせて(購入価格)トータルが10万円ぐらい」「(Q.10万円で、あんなに買えた?)うん。例えば、日本で2万円から3万円ぐらい。それが(自分の)国で、多分5万円から6万円ぐらい」「だから、ここから買った、安いし」

■中古市場も「1000円~5000円値上がり」

 しかし、iPhone値上げの余波は、中古市場にも広がっているといいます。

 バングラデシュ人男性:「これはiPhoneXRですね、中古。これは3万1800円。先週は、値段が2000円安かったんです。今週は2000円上がっちゃったんです」

 イオシス アキバ中央通店・宮田智広店長:「今みたいに、例外的に円安だったり、iPhoneの正規価格が上がったりとかで、(中古)価格が変動する場合もある。新品の値段が上がっているので、中古の相場がつられて上がっている状態。機種によるが(中古も)1000円から5000円値上がりしている状況」

https://news.yahoo.co.jp/articles/3f58c1364e7558d40420374cb6af8de7a4192065