読売新聞によると、犯人は昨年「この動画を見て(統一教会と)つながりがあると思った」と供述しているようだが、安倍氏は統一教会を指導する立場にはなく、公的な場でその宣伝をしたこともない。統一教会は、過去には霊感商法などの事件を起こしたが、その後は分裂し、今は信者6万人程度のマイナーな宗教法人にすぎない。

犯人は「母親が(統一教会の)信者で、多額の寄付をして破産したので、絶対に成敗しないといけないと思っていた」と供述しているようだ。母親は今も統一教会の信者であり、過去には教会に多額の寄付を行い、2002年に破産した。犯人がこれを恨んだとすれば、動機は家庭内の個人的トラブルであり、まったく筋違いの犯行である。

当初は統一教会の幹部をねらったが失敗し、選挙の遊説でねらいやすい安倍氏をねらったようだが、ここに大きな飛躍がある。統一教会を指導する立場にない安倍氏を殺害することは、まったく無意味なテロであり、犯人の精神異常を疑う余地がある。https://agora-web.jp/archives/220710054116.html