「ド派手」主教が説教中に強盗に合う…高価なジュエリーなど1億円相当が奪われる

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ブルックリン在住の主教ラモール・M・ホワイトヘッド(44)は、いつものように教会で日曜日の説教を行なっていた。

「人が死に直面したときに、信仰を失った経験のある人はいますか?」と会衆に問うた次の瞬間、顔をマスクで覆った3人の強盗が押し入ってきた。

彼らが壇上に立つ主教に銃を向けると、主教は両手をあげて床に伏せた。強盗たちは、彼が身につけていた高価な時計や指輪、またネックレスなどの金目のモノを次々と剥ぎ取っていき、現場にいた彼の妻からも装飾品を奪い取った。

それらの総額は100万ドル以上相当に当たると報じられている。

逃走した強盗たちの姿は録画されているが、まだ捕まっていない。主教と妻、また会衆らに怪我はなかったようだ。

同主教は、いわゆる「セレブ牧師」のひとりで、有名ラッパーやブルックリン市長のエリック・アダムスなど、さまざまな著名人と親しい。また、高級車のロールス・ロイスに乗り、デザイナーズブランドのスーツに身を包み、高価なジュエリーをつけていることでも知られている。

そんな彼は、事件があった日も、いつものように高価なジュエリーを身につけて壇上にあがっていた。教会には子供を含む約100人の会衆がいたと報じられている。

インスタグラムに投稿された動画の中で、同主教は事件について「これは悪魔の行いがいかなるものかを示す例だ」と述べている。彼は「悪魔の力」が教会に入ってきたのを感じたが、彼らが「教会を襲いに来たのか、強盗のために来たのかは分からなかった」。「誰も怪我をしなかったことに感謝している」。

この事件については、「怪我もなく命が無事でよかった」「気の毒だ」との同情の声もある一方で、そもそも教会のリーダーがそんなにたくさんの高価なジュエリーを身につける必要があるのか、その大金をくだらぬジュエリーではなく困窮する人たちに寄付していればよかったのに、といった疑問や批判の声もある。

ホワイトヘッド主教の“ラグジュアリーな暮らしぶり”が話題になったのは、今年5月のこと。ブルックリンで起きた別の銃関連の事件で、同氏は容疑者の家族と教会を通じて面識があったことから、警察の捜査に協力していた。

警察や法律関係者が集まる事務所の前に、彼はロールス・ロイスに乗って、フェンディのスーツで現れた。その様子をメディアが報じたことから、「ラグジュアリー主教」として世間に知られることとなった。

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それから約2ヶ月後に今回の事件が起きたことから、そんなに高価なジュエリーを付けてサンデー・サービスを行なっていたら「狙われるのも仕方がない」といった指摘もあがっているようだ。

同主教は、強奪されたジュエリーが高価であることを認めつつも、「私が派手であることは関係ない」との見解をソーシャルメディア上で述べている。

また、前述のような批判や指摘に対しては、「私が欲しいものを購入するのは、私の権利だ。一生懸命働いた者の特権だ」と語っている。 

米メディア「NPR」によれば、ホワイトヘッド主教は、住宅ローンや不動産関連の会社を所有しており、教会の事業だけでなくビジネスも精力的に行なっているという。

一方で彼には前科もある。個人情報の盗難と窃盗罪で5年間の懲役刑を受けており、その後、2013年に彼が主教を務める「トゥモロー・インターナショナル・ミニストリーズ」を結成し、現在に至る。尚、彼は冤罪だと主張している。

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