アメリカ統一教会の元幹部が報道特集の取材に応じ、教団が政界に近づいた理由、そして政治家に多額の報酬を出していた実態などを証言した。

■『私は文(鮮明)氏の犬だ』

日本での献金はアメリカでの信者獲得にも使われたという。

1960年代から70年代にかけてアメリカ統一教会の政治部門の幹部だったアレン・ウッド氏。報道特集の取材に応じ、教団の実態を証言した。

アメリカ統一教会の元幹部アレン・ウッド氏
「文鮮明氏らは権力者たちを支配しようとしていました。信者に“組織が世界を牛耳っている”と信じ込ませるためです。そのために権力者たちのビデオを作成し、若者に見せるのです」

ウッド氏自身、脱会するまではこうした講演を通して洗脳されていったという。

1970年に日本武道館でおこなわれた統一教会と関連する政治団体「国際勝共連合」のイベント。ここでウッド氏は司会を務めた。日本からは右翼の大物・笹川良一氏も出席。ウッド氏は笹川氏の発言が忘れられないと話す。

アメリカ統一教会の元幹部アレン・ウッド氏
「彼(笹川)は胸をたたきながら『私は文(鮮明)氏の犬だ』と言いました。驚くべき発言でした。日本で最強の人物が自分を文氏の下に位置づけたのです。あの時、『我々は世界を支配できる』と思いました」

(略)

■1回のスピーチで約1億3千万円

 
また大物政治家がイベントに出席したり、メッセージを送ったりする際には、多額の報酬が支払われていたことも証言した。

アメリカ統一教会の元幹部アレン・ウッド氏
「ブッシュが大統領の任期を終えて、韓国に講演に行ったときは1回のスピーチにつき100万ドル(約1億3千万円)を支払いました。レーガンにも1回100万ドル支払いました。これは凄いことです。なぜならこの金は洗脳されて奴隷となった若者たちから巻き上げたものだったからです」

去年9月には、関連団体のイベントにトランプ前大統領もビデオメッセージを送るなど、共和党とのつながりは現在も続いているという。

選挙協力や多額の報酬によって日本やアメリカの政界とつながりを深めた旧統一教会。ウッド氏は…

アメリカ統一教会の元幹部アレン・ウッド氏
「(文氏は)イデオロギーで心を掴めなければ金で買収するんだと言っていました」

金平茂紀キャスター
「普通の教会ではない?」

アメリカ統一教会の元幹部アレン・ウッド氏
「教会ではありません。(統一教会は)政治団体であり、そのゴールは権力を握ることなのです。文氏は言いました。『今は自分にあらがう人も多いが、将来は自分の言葉がほとんど法律のようになるだろうと』」
https://news.yahoo.co.jp/articles/ca1a233a3552197fb64d57be30cbbfdd7ee72e28