金正恩氏に密着警護、安倍氏銃撃が影響か - 産経ニュース
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【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が最近、公開活動をする際、警護要員が密着して警戒に当たるなど、身辺警護が強化されたことが北朝鮮メディアの映像から分かった。安倍晋三元首相が7月、遊説中に銃撃され死亡した事件が影響した可能性が韓国で指摘されている。

朝鮮中央テレビの映像によると、朝鮮戦争休戦協定締結69年に合わせ、参戦した元兵士らを平壌に集めて先月末に開かれた行事で、警護要員とみられるスーツ姿の屈強な体格の4~5人が金氏の背後などを護衛。金氏が参加者と握手する際も別の人が近づかないよう遮ったり、鋭い目つきで周囲を警戒したりしていた。国務委員会の警衛局長とみられる人物の姿もあった。

金氏の海外訪問や南北軍事境界線がある板門店(パンムンジョム)での会談などを除き、国内行事で警護要員が映り込むことはほとんどなかった。北朝鮮メディアは、要員に邪魔されずに住民らと身近に触れ合う最高指導者像をアピールしてきた。安倍氏の事件を受け、北朝鮮当局が親しみやすさの宣伝効果を落としてでも、警護要員の姿をあえて誇示する欧米スタイルの「見せる警護」に転換した可能性がある。