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「ニホンノセイダーズ」と民主主義の敵 安倍氏の「美しい国、日本」をスローガンに自虐教育からの脱出 大原浩氏が緊急寄稿

安倍晋三元首相が凶弾に倒れてから3週間あまりが経過した。民主主義の根幹を否定する暗殺事件にもかかわらず、一部勢力は死去したいまも安倍氏への攻撃を続けている。国際投資アナリストの大原浩氏は緊急寄稿で、何でも安倍氏のせい、ひいては日本のせいにする一派こそ、民主主義の敵だと指摘する。

安倍氏は参院選の投開票日を前にした8日、「民主主義の言論」で平和的に有権者に語りかけていたところ、暴力的な凶器で暗殺された。

90年前、1932年の「五・一五事件」では、「話せばわかる」と民主主義の原則を貫徹しようとした犬養毅首相を青年将校たちが撃ち殺した。

戦後、このような暴力至上主義は徹底的に批判され、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)もそれを後押しした。

その代わり、日本を二度と反抗できない国にするための教育が徹底的に行われた。

安倍氏はそのような状況に対して「美しい国、日本」をスローガンにした。日本人が「自虐教育」の洗脳から解放され、誇りを取り戻すことに尽力したのだ。

9月27日の日本武道館における国葬が決定した背景には、世界中の国々の首脳たちの弔意を表したいという強い希望がある。実際、7月12日に増上寺で執り行われた葬儀の際には、259カ国・地域から1700件もの弔意が伝えられた。

世界の人々の心に強く残る存在となった安倍氏が懸命に戦ってきたのが、自虐教育によって日本を駄目にしようとする勢力、要するに「アベノセイダーズ」である。

彼らは「日本人が誇りを取り戻し、世界の中で正当に評価される」ことに我慢がならないのだ。そして、聞くに堪えない、品性のかけらもない暴力的な言葉で、安倍氏を引きずり下ろすことに熱狂した。

われわれが見過ごしていることがある。明治政府を牽引(けんいん)し現在の日本の礎を築いた伊藤博文を1909年にハルビン駅頭で暗殺したテロリストである安重根の記念碑が宮城県に存在し、県による案内看板まで設置されていることである。

このようなテロや暗殺に対する国内での甘い認識が、今回の安倍氏暗殺事件の遠因ともいえ、その責任は重い。