ヘアドネーションで全国に希望 群馬の女子高生、ボランティア大会へ(毎日新聞)
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ぐんま国際アカデミー中高等部(群馬県太田市)の「女子高生ヘアドネーション同好会」が、16、17日に東京都内で開かれる「高校生ボランティア・アワード2022」(公益財団法人「風に立つライオン基金」主催)の全国大会に出場する。ヘアドネーションは病気で頭髪に悩みを抱える子どもたちにウイッグ(かつら)を贈る取り組みで、同好会を支える群馬大医学部4年、伊谷野真莉愛さん(21)は「患者に希望を届けられる活動を全国に発信したい」と話す。【上鵜瀬浄】

同好会は、伊谷野さんが高等部2年だった2017年に2学年下の妹とともに設立。2人は校内でドナー(頭髪提供者)を探す一方、ウイッグを製作する「アートネイチャー」や提供先の群馬大付属病院などに協力を求める活動に奔走した。

現在の同好会メンバーは約30人。最近ではSNS(ネット交流サービス)を使ってドナーを探しており、これまでに全国の計5000人から頭髪を集め、16人にウイッグを提供した。頭髪は長さごとに仕分けてアートネイチャーに送り、全てのドナーに直筆でお礼の手紙を書いている。

広瀬楓佳部長(高等部3年)は「自分も髪を提供した。誰かの役に立つうれしさを感じられて価値観が変わった。将来は障害者を支える仕事に携わりたい」と話す。卒業後も活動に携わる伊谷野さんは「子どもがウイッグをかぶって整髪する姿を見た母親が泣いて喜ぶ様子を何度も見た。医学の勉強の傍らで時間も資金も足りないが、全力で後輩を支えたい」と力を込める。

高校生ボランティア・アワード2022では、全国各地区の約150校が7月10日までにオンラインでそれぞれの活動を紹介した。その中から選ばれた98校が全国大会に臨む。