【ニューヨーク=宮本岳則】米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米バークシャー・ハザウェイが6日発表した2022年4~6月期決算は、最終損益が437億5500万ドル(約5兆9000億円)の赤字となった。四半期の赤字額としては過去2番目の大きさとなる。株式相場低迷の影響で、アップルやバンク・オブ・アメリカなど投資目的で保有する上場株に評価損が発生した。

米国では17年12月以降に始まる会計年度から、企業が保有する上場株の評価損益を最終利益に反映させる会計基準が適用された。上場株を多く保有するバークシャーの最終損益は相場に左右されやすくなった。新型コロナウイルスの感染拡大が本格化した20年1~3月期、株価急落の影響で497億ドルの最終赤字を計上した。今回の赤字額はこれに続く規模となった。

バークシャーはM&A(合併・買収)を通じて傘下に多くの事業会社を抱える。グループ企業の業績動向を反映する営業利益は、22年4~6月期に前年同期比39%増の92億8300万ドルとなった。北米の鉄道事業やエネルギー事業が堅調だった。バフェット氏は株主や投資家に対し、相場に左右されやすい最終損益よりも、安定的に稼ぐ力を映す営業利益に注目するよう呼びかけている。

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