会田誠インタビュー。書籍「性と芸術」で、残虐な少女の裸を描いた作品「犬」を自己解説した背景とは?
https://news.yahoo.co.jp/byline/shinkawatakashi/20220804-00308742
「ヘンタイめ!」「エロじじい!」「このロリコン野郎!」……。 このように、何かにつけ会田誠は、ネットやSNS上でやたらに罵倒されてきた稀代の絵描きである。 いや、罵倒だけにとどまらない。2012年に森美術館で個展を開催した際には市民団体「ポルノ被害と性暴力を考える会(PAPS)」から美術館へ抗議文が届いたし、会田がゲスト講師を務めた京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)の公開講座の受講者からは、わいせつで性暴力性のある作品を見せられたと訴訟を起こされたこともあるほどだ。 そんな会田の作品の中でも、極めつき悪評なのが「犬」である。首輪で拘束され、両手両足が欠けた裸の少女を描いた作品シリーズだ。会田がこの「犬」第一作目を手がけたのは大学院1年生の時である。1989年、23歳だった。 同作に関し、会田みずからが丹念に解説した一冊が刊行された。「性と芸術」(幻冬舎刊)である。本書について会田に話を聞いた。