突かれた1回の隙 奈良だけが警備手薄に
安倍元首相銃撃1カ月

屋外の市街地で選挙カーを使わず、かつ背後の警備が手薄だったのは7月8日の奈良市の現場だけだった

参院選の応援演説中に安倍晋三元首相が奈良市で銃撃され死亡した事件で、安倍氏の選挙期間中の応援演説を記録した画像や映像などから、事件現場の「特異性」が浮かび上がった。
会場の様子が確認できた全47回の演説のうち、屋外の市街地で選挙カーを使わず、かつ背後の警備が手薄だったのは今回だけ。「たった1回」の警備態勢の明らかな不備を、安倍氏をつけ回していた容疑者に狙われた。




全国を飛び回っていた安倍元首相

6月22日の参院選公示後、7月8日に銃弾に倒れるまで、確認できた限り安倍氏は20都道府県で47回、応援演説に立った。通算で8年を超える長期政権を担った安倍氏の人気は高く、選挙期間中、1日に複数の会場を回っていた。
安倍氏の公式ツイッターや応援に立った候補者の公式SNS(交流サイト)に残る画像や映像などから、演説会場には大きく3つの特徴がみられた。

https://www.nikkei.com/telling/DGXZTS00002030V00C22A8000000/?n_cid=SNSTW005