■勝手に公共の場所をハッテン場にするな。
 昔のこと。男性も痴漢被害に遭遇するという話。

 映画館で「良く視えるから」と思って、最前列の席に座ったら、たくさん他の席が空いているのにも関わらず、見ず知らずの男性が隣に座って来た。「変だなあ」と思っていたら、場内の照明が落ちた途端、手をギュッ!と掴まれ、肩を抱かれた。恐怖心から、すぐさま席を立って、一目散に逃げた。チケット料金は無駄になったが、そんなことは頭に無かった。

 後から「あの映画館の、あの席は、その手の人たちが出会いの場に利用しているらしい」と聞いた。

 映画館以外でも、似たような経験をしたことがある。小さな山の上にある公園のベンチに腰掛けて、夜、星を観察していたら、やはり、隣に見ず知らずの男性が座って来て、手を握られて肩を抱かれた。やはり、一目散に逃げた。やはり、後から「あの公園は、夜、その手の人たちが出会いの場に利用しているらしい」と聞いた。

 今と異なり、男性の性的被害という概念が周知されていなかったから、警察に被害相談などはしなかった。自分の体験談を聞いた人たちも、笑い話と捉えていた。上に書いたような体験から、痴漢被害に遭遇する女性たちの恐怖感や嫌悪感が、男である自分にも理解できる。

 ノンケが利用する場を、勝手にハッテン場にして占拠することは止めて欲しい。性的マイノリティを差別するなという理念は理解するし、公的に差別的な扱いをするつもりは無いが、あの時の体験があるせいで、ゲイの人たちに身構えてしまう。

https://anond.hatelabo.jp/20220812201255