【北京=比嘉清太】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は11日、中国の習近平(シージンピン)国家主席が7月28日にバイデン米大統領と電話会談した際、ナンシー・ペロシ米下院議長が台湾を訪問すれば対抗措置を取ると警告しつつ、米国と戦争する意図はないことを示唆したと伝えた。複数の関係者の話だとしている。

 報道によれば、習氏は会談で、「今は本格的な危機を迎える時期ではない」との趣旨の発言をした。米中両国が平和と安全を維持する必要があるとの考えもバイデン氏に伝えた。

 ペロシ氏訪台を受け、中国は台湾周辺で軍事演習を行い、米国との軍幹部同士の協議中止などの措置も発表した。報道は、秋の共産党大会を控えたタイミングでのバイデン氏との会談は、習氏にとって政治的に危険だったものの、米国との衝突リスクを最小限にするために実施を決断した、と指摘した。
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