旧統一教会友好団体 韓国で安倍元首相追悼「統一と平和のための運動にご尽力」


世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の友好団体「天宙平和連合」が12日、ソウルで世界の平和などについて話し合う国際会議を開き、7月に街頭演説中に銃撃され死去した安倍晋三元首相の追悼が行われた。

イベントは15日まで予定されており、この日午前は、開会式が開かれた。安倍氏の顔写真が会場前方の大スクリーンに映し出され、「統一と平和のための運動にご尽力された」と説明があり、会場内に追悼が促された。世界各国から招かれた関連団体などの参加者が献花した。

 安倍氏の死去を巡っては、安倍氏を手製の銃で襲撃し逮捕された山上徹也容疑者(41)が「母親が旧統一教会にのめり込み多額の寄付をするなどして家庭がめちゃくちゃになった」と供述。安倍氏は昨年9月、天宙平和連合のイベントにビデオメッセージを寄せていた。この日のイベントで事件と教団との関係については、一切触れられることはなかった。

日本では旧統一教会と政治家との関係に批判が高まっているが、その中での安倍氏追悼。旧統一教会の活動に詳しい前参院議員の有田芳生氏は、教団側の意図を「イベントは韓国の韓鶴子総裁らが主導している。日本の社会の状況などには一切配慮していない」と指摘。安倍氏の追悼は「自分たちはこれほどの地位にある人と関係があった、と世界中の信者に組織を大きく見せるためだけだ」とした。また「現状でイベントに出席する日本の政治家はいない。日本の政治家として安倍氏の追悼を利用したのだろう」と分析した。

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