『週刊少年マガジン』の作家も半数が導入しているデジタル作画。

どれだけ漫画界に浸透しているのか<基礎編・前編>で紹介しましたが、今回の<基礎編・後編>では
どんなメリットがあるのかざっとあげていきます。

○作業スピードのアップ
どのデジタル作家も口をそろえて言うのが「効率がいい」、です。

たとえば「やり直し」機能。線がずれた、目を描き直したい、とペン入れでやり直したくなったとき、
アナログだと修正液で一度消して、乾くのを待って……と手間がかかるのが難儀でした。
デジタルではボタン一つでさっきの状態に戻ってリトライできます。

トーン貼りも早いです。指定のトーンを探して、台紙から剥がして原稿用紙に貼って、カッターで削って整える……という作業が、
作画ソフトなら手元のボタンで入力モードをトーンに切り替え、貼りたい種類と箇所を選択し、ぐりぐり塗りつぶしていくだけ。

マガジンで『ワールドエンドクルセイダーズ』を連載していた不二涼介さんも次のように語っていました。

「アナログだとアシスタントさんにこの箇所に何番のトーンを貼るようお願いするのですが、デジタルだとその指示の時間で
自分でトーンが貼れてしまうくらい早いんです。自分でペン入れしたら、すぐにトーンのモードに切り替えて
3秒くらいで塗れてしまうこともあります」
https://pocket.shonenmagazine.com/article/entry/digital/02