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日本最古で最大の陸軍墓地 後世に伝えたい1万3200人の思い

明治期からの国内外の戦争などで命を落とした先人たちを祭る真田山旧陸軍墓地(大阪市天王寺区)。民間の立場から維持管理を担ってきた公益財団法人「真田山陸軍墓地維持会」が設立され今年で75年を迎えた。維持会は慰霊の場所としてだけでなく、日本の近代の姿を伝える史跡として後世に伝えようと活動している。終戦から77年。今年はロシアによるウクライナ侵攻も続く。「戦争」の記憶が刻まれた場としての重要性が高まっている。


慰霊の明かり
終戦の日の15日夜、閑静な住宅街や学校などが立ち並ぶ一角にある真田山旧陸軍墓地で、維持会による万灯会が営まれた。地元のボランティアら約100人も集まり、追悼と平和への願いを込めた約5千本のろうそくがともされた。

新型コロナウイルスの影響などで中止されており、開催は4年ぶり。墓石の前では、関係者らが静かに手を合わせた。維持会の花畑暢夫副理事長(68)は「今年はロシアによるウクライナへの侵攻もあり、終戦の日に、より平和への願いを強くした。今年の開催に意義があったと思う」と話した。