国際人権団体アムネスティ・インターナショナルが、ロシア軍の侵攻に抗戦するウクライナ軍の戦略について「民間施設に軍事拠点を置き市民を危険にさらしている」との報告書をまとめ、国際社会で波紋を広げている。

ウクライナ政府は強く反発しており、アムネスティは7日、「報告書が苦痛と怒りを引き起こしたことを遺憾に思う」と謝罪を表明した。

◆在米ロシア大使館は絶賛
アムネスティは4日発表の報告書で「ウクライナ軍は学校や病院、住宅地に拠点を置いた」として、「国際人道法に違反する」と主張している。

これに対し、ウクライナのゼレンスキー大統領は「アムネスティは市民が犠牲になっている責任を、ロシアからウクライナに転嫁しようとしている」と強く批判。
アムネスティは謝罪したが、指摘は正しいとして報告書の撤回は拒否した。

在米ロシア大使館は「ウクライナ政府は自国民の犠牲を何ら顧みていない。
米国民は報告書を読むことで正しい結論を得る」などと絶賛。
ロシア政府はこれまでもウクライナ軍が民間人を盾にしたため死者が発生したと主張。
住宅街や病院への攻撃は正当だったとしている。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/194649