(CNN) 米首都ワシントンのホワイトハウス前の公園で雷に打たれ、奇跡的に一命を取り留めた女性が18日、CNNの番組で人生を一変させた出来事を振り返った。神経の損傷を負いながらも助かったのはこの女性のみ。一緒にいた3人は命を落とした。

落雷に直撃された女性はアンバー・エスカデロコントスタシスさん(28)。今月4日、ホワイトハウス前のラファイエット公園にある木の下で、ほかの3人とともに雷雨をしのいでいた。

0.5秒で6本の稲妻が直撃したと、エスカデロコントスタシスさんは振り返る。

この落雷で、ジェームズ・ミューラーさん(76)、ダナ・ミューラーさん(75)、ブルックス・ランバートソンさん(29)の3人は死亡した。

「なぜ私だけ助かったのか分からない」。エスカデロコントスタシスさんはCNN提携局のWUSAにそう語った。「自分が生きていることに罪悪感を感じる。これほどの幸運に対しては、誰でもそう感じると思う」

エスカデロコントスタシスさんも腰から下の神経を損傷して両脚の感覚がなくなった。動き回るには歩行器が必要になり、「両脚でできるはずのことができない時がある」と訴える。ピリピリしびれる感覚は強くなり、「足が燃えるように感じることもあれば、ものすごく冷たく感じることもある。神経が痛みをどう処理すればいいのか分からないから」

医師からは、同じような目に遭って生き延びた患者はいないと告げられたという。

「緊急治療室の看護師は実際、私の心拍を2度再開させてくれた。その2回の間に、脳の酸素がなくなり、心拍が全くない時間が10分あった」

雷に打たれた日は、公園内で非営利団体のための募金を募る活動をしていた。厚いゴム底のドクターマーチンのシューズを履いていたおかげで自分の吸収した衝撃が和らいだのかもしれないとエスカデロコントスタシスさんは推測する。しかし自分の命を救ってくれたのは救急隊や病院のスタッフ、シークレットサービスだったと強調した。

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