〈退屈きわまりないのが 平和〉と、その詩は始まる。
19歳のとき終戦を迎えた詩人、茨木のり子さんの「それを選んだ」という一編は、平和を保つことの難しさをつづる。〈単調な単調なあけくれが 平和/生き方をそれぞれ工夫しなければならないのが 平和〉…
▲そのありがたみを、私たちはつい忘れがち。〈フレッシュに持ち続けてゆくのは 難しい〉と詩は続き、〈けれど/わたくしたちは/それを/選んだ〉と結ばれる
▲退屈なようでも、単調に思えても、平和とは当たり前にあるものではない。
曲がり角に立つ日本国憲法はきょう、施行から75年。「平和を選ぶ」ことの重みが増す。(徹)
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