中世の修道士、「寄生虫まみれだった」 英研究
https://www.cnn.co.jp/fringe/35192121.html

(前略)

サンプルを調べた結果、修道士は全体の58%に相当する11人が寄生虫に感染。一方の町の住民で感染していたのはわずか8人と、全体の32%だった。

住民らの感染の割合は予想通りで、先行する中世欧州の墓所での研究結果と同水準だった。しかし修道士の遺骨から割り出した感染率は高いと、研究者らは指摘する。

「中世のケンブリッジにいた修道士たちは寄生虫まみれだったようだ」と、論文の筆頭著者のピアズ・ミッチェル氏は報道向けの発表で述べた。

その上で、寄生虫が異なる生活様式の人々の間でどのように存在していたのか、同じ中世の町のサンプルから突き止めようとした研究は今回が初めてだと付け加えた。

顕微鏡を使って寄生虫の卵を調べたテンイ・ワン氏は、最もよく見つかった寄生虫は回虫で、その次が鞭虫(べんちゅう)だったと説明。いずれも「衛生状態の悪さ」が原因で蔓延するという。

当時の修道士らはトイレと洗面設備を使用することができた。設備には通常流水が用いられていたが、当該のケンブリッジの修道院がそうだったかどうかはまだ確認されていない。
それでも研究者らは上記の感染率のはっきりとした違いについて、排泄(はいせつ)物の扱いが異なっていたことによるものとの見方を示唆する。

「1つの可能性として、修道士らは菜園の肥料に人糞(じんぷん)を利用した。中世では普通のことだ。これによって寄生虫への感染を繰り返していたのかもしれない」と、ミッチェル氏は説明する。

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