「『(半旗掲揚を)やりなさい』と受け止めるのが普通だ」

 安倍晋三元首相が亡くなった7月8日夜、仙台市からの依頼を受けた市教委が全188の市立小中高校などに、葬儀に合わせて12日まで半旗の掲揚を求める通知を出した問題で、8月21日付の地元紙「河北新報」は市内のある小学校の校長に取材し、当時の現場の困惑を報じた。

 通知の判断を下した郡和子仙台市長は、8月9日の記者会見で「弔意を表す半旗掲揚は当然」であり、自身と市の対応に誤りはなかったとしたうえで、掲揚は強制したのではなく各学校の判断に任せた、と述べた。しかし、市からの通知では「遺漏のない対応」を求めていた。

 要請は政府からは出ておらず、この校長は疑問を感じながらも、7月11日夕方と12日昼、半旗を掲げた。「半旗掲揚の理由を教職員や児童に伝えるべきだったが、時間がなかった。本来ならば説明する義務があった」と悔やむ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/043966bb8cd1fb69b5d260396a4da8a6ca8c1a98