興治氏は法相だった00年8月、参院決算委員会で、野党からの質問に答える形で、当時の大臣秘書官が旧統一教会の信者で、合同結婚式に参加していたことを認めた。その秘書官は以前から興治氏の政策秘書なども務めていたという。

 そして、宏武氏も旧統一教会の関連団体である「日韓トンネル推進鹿児島県民会議」の「平和大使協議会 セミナー」など旧統一教会の関連団体の会合に出席したり、ピースロード(旧統一教会の創始者・文鮮明氏が提案したプロジェクト)の顧問に名前を連ねたりするなど、旧統一教会とは親密な関係性であることがうかがえる。

 そこで、宏武氏の事務所に質問状を送ったところ、メールで回答があった。

 Aさんがホームページに記載されていたことについては、

「●●(Aさんと妻の名前)さんご夫妻に事務所を訪ねていただいた際の事務所来訪者としてブログに記載した。夫妻が旧統一教会霧島家庭教会の信者との紹介はしておらず、ご夫妻が旧統一教会信者との認識はなかった」。

 宏武氏と旧統一教会関連団体との関係性については、

「2019年、2020年の『日韓トンネル推進鹿児島県民会議』、2021年の『平和大使 協議会セミナー』につき調査したところ、スケジュール表に上がっており、出席した可能性が高い。ピースロードの顧問については、報道により調査した結果、案内状に実行委員会顧問の記載があったことを確認しているが、保岡本人、並びに主要なスタッフに顧問を引き受けた記憶がなく、引き続き事実関係を調査している」

 としている。

 Aさんが国有地を購入したことや、献金、パーティー券購入の有無などについては、

「Aさんの国有地購入について、全く認識はない。私自身がAさんからの依頼などを受けたこともない。政治資金の提供、パーティー券の購入をうけているとの認識は無い。そうした事実があるかさらに調査中」

 と回答した。

 安倍晋三元首相の銃撃事件以降、旧統一教会の「反社会性」などが大きく報道されるなか、霧島家庭教会がある地元でも、不安視する声は出ている。