〈安倍派は「君子の戦い」をすればいいんです。足の引っ張り合いじゃなくてね〉

 8月12日、北國新聞に掲載された独占インタビューでそう述べているのは森喜朗元総理である。凶弾によって主を失った安倍派の後見人を気取る氏は、こうも述べている。

〈先日風呂に入っている時、湯船から上がれなくなって救急車で運ばれたんだ。「安倍さんが呼んだのかな、私も一緒に死ぬのかな」と思ったよ。翌日元気になって、安倍さんの自宅に弔問に行ったけど、「森さんはまだ来なくていい。もうちょっと待っていてください」と、あの世で安倍さんが頼んでくれたんだと思ったよ。私の政治生活の総仕上げは馳君の知事当選だと思ったけど、岡田(直樹)君も大臣になったし、今は安倍派がどうなるのかを見届けるのが、最後のご奉公だと思っている〉

 権力を手放すつもりが全くないことが伝わってくるが、それは“政治生活”以外でも同様。むしろ、自らの集大成を周囲に見せつけるのはこれから、と考えているフシすらある。何しろ、存命にもかかわらず、胸像を建立する作業がスタートしたというのだから――。
https://news.yahoo.co.jp/articles/632654466d8995915a8229cadf48972eea4a4838