地域住民の移動交通手段としてコミュニティバスは大分県内でも多くの自治体が運行させています。ところが中津市ではバスが時刻表に示された時間やコース通りに運行されていない実態が明らかになりました。

中津市の山あいにある人口およそ2000人の「山国町」。高齢化が進むこの町で、住民にとって重要な移動手段となっているのが市の運営する、いわゆるコミュニティバスです。

山国町のコミュニティバスは市がバスとタクシーの事業者・2社に委託し、町内7つの路線を運行。市はそれぞれに委託料として年間300万円以上を計上しています。

しかし、このバスの一部路線で驚きの事実が…

(安部記者)「ここが始発のバス停になるんですが、この18時9分の最終便がなんと時刻表通りに運行されていないというのです」

時刻表を見ると、最終便は始発の「やすらぎの郷」を午後6時9分に出発。途中、21のバス停を通過し、終点の「新谷」には33分に到着します。バスはそのまま折り返し、57分に「やすらぎの郷」に再び戻ってくることになっています。

時刻表通りに運行されていないとはどういうことなのか?
バスを追ってみることにしました。

(安部記者)「あ、来ましたね。現在、時刻は午後5時14分です」

出発の時間より1時間ほど早く始発のバス停に現れたコミュニティバス。待機するかと思いきや…

(安部記者)「バスが出ました。時刻は午後5時18分です。本来は6時9分に出発する予定なんですが、かなり早く出発しました」

バスは51分も早く出発していきました。

(安部記者)「終点に向かってバスが走っています」

しかし、この直後、思いもよらぬ出来事が起きるのです。

(安部記者)「戻ってきました、戻ってきました。終点はまだ先なんですが、始発のバス停の方に戻っています」

突然、来た道を戻っていくバス。一体、何が!?

(衛藤カメラマン)「バスがやって来ましたが、こちらでUターンしていますね」

終点まで5つのバス停を残して、なんと途中で引き返していたのです。この日、バスは一直線に車庫へと戻っていきました。

(安部記者)「午後5時33分です。40分早く始発のバス停を出発しました」「Uターンしていますね」2日連続の早発に加え、途中でのUターン…。乗客がいなかったとはいえ、不適切な運行実態が明らかになりました。

こうした事態に沿線の住民はどう思っているのでしょうか?

(住民)「コミュニティバスに私は乗ってないから見たことがない」「終点の方向に行くと思ったらくるっと回って戻っているから、乗客がいなかったんだなぁと」「仕方がないと思う。乗る人がいないのに地区まで来てくれというのも言いにくい

(以下ソースに続く)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/135960