露軍部隊が10人規模で攻勢、米は戦力劣化を指摘 ウクライナ戦線膠着

ロシアによるウクライナ侵攻で、ウクライナ軍参謀本部は28日、東部ドネツク州の3方面で露軍の前進を撃退したと発表した。露軍は全域の制圧を目指す同州で過去1カ月半以上、目立った前進を遂げられていない。
同参謀本部はまた、南部ヘルソン州でも10人規模の露軍部隊が前進を試みたと発表した。米シンクタンク「戦争研究所」は27日付リポートで、10人規模の部隊では攻勢には不十分で、露軍の戦闘能力の劣化を示唆していると指摘した。

同参謀本部によると、ドネツク州で前進を阻止したのは、中心都市スラビャンスク方面や要衝バフムト方面など。露軍は各方面で砲撃を続け、地上部隊を前進させようとしたが、反撃を受け撤退したとした。ヘルソン州では奪還を目指すウクライナ軍が露軍弾薬庫などの兵站(へいたん)破壊を進めており、露軍の戦力低下が指摘されてきた。

戦況の膠着(こうちゃく)について、ショイグ露国防相は24日、「民間人の被害を避けるため、意図的に攻勢の速度を落としている」などと主張。しかし英国防省は「要因は露軍の能力の貧弱さとウクライナ軍の反攻であり、ショイグ氏の発言は虚偽だ」と指摘している。

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