岸田文雄首相は31日の記者会見で、安倍晋三元首相の国葬を巡り、本紙が「国会に諮らず内閣の一存で実施を決めた判断が誤りだったのではないか」とただしたのに対して「さまざまな批判とともに、説明が不十分という意見をいただいている」と述べたが、誤りとは認めなかった。(山口哲人)

 首相は会見の冒頭発言で、安倍氏の国葬には各国から元首など多数の要人の参列希望が寄せられているとした上で「日本国として礼節を持って応えることが必要だ」と強調。本紙は、国葬ではなく内閣・自民党合同葬だった過去の元首相の葬儀にも現職の米大統領ら多数の要人が来ていることを指摘して「当時は国際儀礼、礼節を欠いていたとの認識か」とただしたが、首相は回答しなかった。