コオロギ食定着へ法改正も 専門家「畜産物に定義、普及を」

ロシアによるウクライナ侵攻を機に食料安全保障の強化が課題となる中、食用コオロギの生産が活発化してきた。栄養価の高いコオロギは肉の代替タンパク源として注目されている。本格的な普及に向けて7月には生産のガイドラインも策定され、ベンチャー企業の参入も相次ぐ。とはいえ、やはり「ゲテモノ食」のイメージを払拭できず、好んで食べられる食材になるにはハードルは高い。果たしてコオロギは食糧問題を解決に導く〝切り札〟となり得るのか。

栄養&環境面で超優秀

コオロギが食材として注目されているのは、その栄養価の高さと環境負荷の低さだ。コオロギは雑食で一年中飼育ができ、牛や豚などの家畜よりも少ないエサや水で家畜よりも豊富なタンパク質を作れる。それ以外にも、カルシウムやビタミン、ミネラルなどの栄養価も家畜より優れている。

また、昆虫は骨もなく、ほとんどの部分が食べられる。特にコオロギは狭いスペースで高密度の環境でも育てることができ、エサは食品廃棄物で賄える。日本で昔から食べられているイナゴや蚕などに比べ、「養殖のしやすさ」が大きなメリットだ。

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