時給換算100円…締め切りに追われ 「ブラック」なアニメ業界に「ホワイト」中国系が進出

日本の業界では、アニメーターの大半はフリーランスで、最低賃金の適用を受けない業務委託契約が多い。動画制作者は平均年収125万円(平均27歳)という調査結果もある。

「給料を時給に換算すると100円を切る人や、深夜に別のアルバイトを掛け持ちする人もいる」。カラード社設立を支援した広告代理店「日宣」(東京)の中山隆央さん(36)が明かす。

カラード社は制作に集中できる環境を整えるため、アニメーターを正社員雇用し、住宅手当や交通費を支給。新卒の平均年収は約250万円と業界水準より割高だ。就業はフレックスタイム制を導入し、締め切り前でも残業する人はほとんどいない。「アニメを見る人に楽しんでもらうには、作り手の心が満たされていないといけない」と同社。 

日本のお家芸とされるアニメ制作だが、近年はカラード社のほかにも複数の中国系企業が進出。働きやすい労働環境を提供し、一部の人材が流動している。
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