「抱っこして座って…」 号泣赤ちゃんを寝かしつける科学的方法発表
2022/9/14 00:00

 なかなか泣きやまない赤ちゃんは育児の大きなストレスだが、うまく寝かしつける方法を科学的に明らかにしたと、理化学研究所などの国際チームが発表した。14日付の米科学誌カレントバイオロジー(電子版)に掲載された。

 赤ちゃんは抱っこされて歩くと、泣きやんでリラックスすることが知られている。チームはこの仕組みを解明し、2013年に発表した。しかし、いったん寝付いた赤ちゃんが再び目を覚まして泣き出すこともあり、より確実な方法を調べていた。

 チームは、日本やイタリアなど複数の国籍や人種で生後7カ月以下の赤ちゃんと、その母親の21組を被験者にした。激しく泣く赤ちゃんを、抱っこして歩く▽抱っこして座る▽ベッドに置く▽ベビーカーで揺らす――の4行動を約30秒ごとにランダムに組み合わせ、心拍数や泣く様子を調べた。

 その結果、「抱っこして5分歩き、座って5~8分待ち、その後にベッドに置く」という方法が最も効果的に寝ついた。赤ちゃんは眠っていても親から体が離れると気づいてしまうため、泣きやませた後で親が座って休むことで、深い眠りにつかせられるという。

 チームは今回の成果を基に、赤ちゃんの状態を予測し育児行動をアドバイスするアプリや装置などの開発に取り組む。

※略※

https://mainichi.jp/articles/20220913/k00/00m/100/107000c