JAMSTECなど、トンガの噴火から85年前に提唱された特殊な大気波動を発見

2022/09/13 20:03
著者:波留久泉

京都大学
JAMSTEC
人工衛星
地球観測

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海洋研究開発機構(JAMSTEC)と京都大学(京大)は9月12日、2022年1月15日に生じたフンガ・トンガ=フンガ・ハアパイ火山の大規模噴火が、長年にわたって“幻の大気波動”とされてきた「ペケリス波」(研究チームが提唱した研究者にちなんでこの名称を今回提案)を引き起こしていたことを発見したと発表した。

同成果は、JAMSTEC地球環境部門環境変動予測研究センターの渡辺真吾センター長代理、同・中野満寿男研究員、米・ハワイ大学国際太平洋研究センターのケビン・ハミルトン名誉教授、京大大学院理学研究科の坂崎貴俊准教授らの研究チームによるもの。詳細は、地球やほかの惑星の大気に関連する全般を扱う学術誌「Journalofthe Atmospheric Sciences」に掲載された。

地球大気が一定の周波数で共鳴するのかどうかは、気象力学の最も基礎的な問いとされており、その1つである「ラム波」は地面と水平に音速に近い速さで遠方まで伝わる粗密波であり、1883年のクラカタウ火山の大噴火で実際に確認済みだという。

https://news.mynavi.jp/techplus/article/20220913-2454082/