◆理想実現へ山際氏支援を続けたい
山際大志郎経済再生担当相の選挙を長年、ボランティアで支援してきたと明かした世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の男性信者とのやりとりは次の通り。
—支援を始めたのは。
山際氏が衆院神奈川18区から自民党公認で立候補した2003年の衆院選から。教団の関連団体「世界平和連合」を通じて街頭演説に動員され、山際氏の秘書の指示を仰ぎながら、自民党員と一緒にビラ配りをした。戸別訪問やポスター貼りをした選挙もあった。選挙事務所で投票依頼の電話をかけた仲間もいた。全員ボランティアだ。
—昨年の衆院選は。
川崎市内の溝口神社での出陣式と、東急溝の口駅前の街頭演説の計3回、平和連合の仲間とビラ配りに行った。「選挙区は山際氏、比例は自民党」と平和連合の指示通りに投票した。
—選挙以外の関係は。
コロナ禍の前は毎年、川崎市内の公共施設で集会があり、山際氏が国政の報告をすることもあった。平和連合の仲間向けの3、40人規模の会合で、山際氏と直接言葉を交わせるので楽しみだった。平和連合は識者を招いた勉強会も毎年開いており、秘書が代理出席していた。ともに見識を深めてきた。
—山際氏以外の応援は。
夏の参院選では、神奈川選挙区から立候補した自民党候補の街頭演説に何回か出向いた。平和連合から公明党候補を応援するよう頼まれ、川崎市内の集会にも仲間と参加した。
—なぜ支援するのか。
組織内に人材がいないことが最大の理由。教団が目指す社会に共感する政治家を、自民党に限らず支援している。
—山際氏は選挙の支援を平和連合に依頼したことを否定している。
他の宗教団体などに配慮して、公表できないのだろう。それは仕方ない。
—山際氏も教団との決別を宣言した。
安倍晋三元首相の銃撃事件以降、教義を理解せず教団を批判する報道が続き、心外だ。私たちの理想はまだ実現していないので、山際氏への支援は続けたい。
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公明党候補の事務所は、本紙の取材に「(平和連合側から応援の)申し出の事実はない。集会に関係者が参加していたかは確認できない」と回答した。
公明党候補の事務所は、本紙の取材に「(平和連合側から応援の)申し出の事実はない。集会に関係者が参加していたかは確認できない」と回答した。