ビジネスでNGな「マスクの色」はある? マナー講師の見解は
https://news.yahoo.co.jp/articles/7764036103319f843196e08a4c901a99e5f9b3fa
コロナ禍をへて大きく変わった私たちの働き方。ビジネスマナーにも、時代に合わせて大きく変化するものがあれば、全く変化しないマナーも存在する。「こんなとき、どう対応するのが正しいの?」といった疑問に、NPO法人日本サービスマナー協会の特別マナー講師、井手奈津子さんが回答する。
【屋外などマスク不要な場面も】
新型コロナウイルスの感染拡大で、手放せなくなったマスク。他者と十分な距離を確保できている場合などを除いて、感染対策として正しく着用することが求められている。近年は、さまざまな色や柄入りのマスクも店頭に並ぶ中、ビジネスシーンで使用していいのかどうか、迷う社会人も多いという。マナー講師はどう考えるのか。
――ビジネスシーンで失礼にあたるマスクの色はありますか
井手講師: マスクの色によって失礼にあたるなどということはないでしょう。現在、ビジネスにおいては、正しく着用かつ清潔感があるかどうかが重要です。鼻がマスクから出ていたり、使い古して汚れてしまったマスクを着用したりするのはNGです。
――現在は色よりも、正しい着用と清潔さの方が重要なのですね
井手講師: マスクの色については、あくまで身だしなみの一環として捉えればよいのではないでしょうか。コロナ禍が始まった当初はマスクが中々手に入らず、着けてさえいればよいという時期もありました。今は供給も安定しているので、その業界の身だしなみにふさわしい色を選ぶこともできます。
――確かにあまりに派手な色や柄入りのものがビジネスシーンにふさわしいかどうかは考える必要がありますね
井手講師: 白のマスクがいつでも手に入る今、派手な色や柄のマスクを無理に使用する必要はないと思います。職場環境や業界に合わせ、迷ったら白の不織布のマスクを着けるのがよいでしょう。介護施設など、福祉関係の職場では「不織布」とマスクの素材を指定されるところもあります。ただし、マスクについては国の方針によって今後、ルールが変わる可能性もあるので注意が必要です。
――確かに感染状況や熱中症への警戒もあり変わってきますね
井手講師: 厚生労働省は現在、屋外においては、他者との距離を2メートル以上確保した状態で会話を行う場合、マスクは不要としています。屋内においても、他者と距離が確保できて会話をほとんどしない場合はマスク不要としています。ビジネスシーンでの着用もこれらを踏まえ、着用する際は、現時点ではマスクの素材、清潔感、正しく着用する、この3点を意識しておけばよいでしょう。
著者紹介:井手奈津子(日本サービスマナー協会 特別マナー講師)