Tokyo Art Beat
「ドクメンタ15」が6月18日?9月25日に開催中。
ドイツ・カッセルで5年に1度開催される世界最大級の現代アートの祭典「ドクメンタ」だが、インドネシアのアート・コレクティヴ、ルアンルパが芸術監督となった今回は、これまでと大きく異なる内容に。
「反ユダヤ主義」の問題が浮上し大きく揺れる本展だが、実際に訪れてみると、そうした「炎上」とはまったく異なる景色が広がっていた。現地よりレポート。

すでに多くのメディアが報じている通り、今回のドクメンタには「反ユダヤ主義(Antisemitism)」という大きな問題が指摘されていた。騒動発端は、2022年1月にまで遡る。ドイツの活動家グループ「反ユダヤ主義反対連盟(Bundnis Gegen Antisemitismus Kassel)」が、ドクメンタ15に反イスラエル主義者が関与していると主張し、パレスチナのコレクティヴであるザ・クエスチョン・オブ・ファンディング(The Question of Funding)らのドクメンタ15への参加を激しく批判するブログを公開したのだ。
実際にはコレクティヴのメンバーは反イスラエル運動への賛同を示しておらず、キュレーションを担当したルアンルパもこのブログに反論した。