私はとにかく「左翼」と呼ばれる方々が苦手です。その理由を今日は説明いたします。

古代ギリシャの哲学者、アリストテレスは、ソクラテスやプラトンとともに「西洋最大の哲学者」の一人ですが、
この人は「理性的に生きるためには『中庸』を守ることが大切」と説きました。右であっても左であっても
「極」にいる人たちは悪だと言った。そして、真ん中(中庸)を目指す人が善であると。

善悪の条件はさて置き、私は「中庸であることを目指したい」といつも考えています。中庸とは無理にバランスを
取ろうとする思考ではありません。その都度、目の前にある課題について吟味して悩むことが大切だと伝えたいのです。

私は本コラムでも「自民党への批判」「岸田文雄首相に対する疑問」を常に投げかけています。
そして、私は「核武装反対論者」であり、原発稼働には「やや反対」という考えを持っています。

一方で、「自衛隊は、わが国の軍隊と位置付けるべきだ」と思うし、「憲法改正も絶対必要だ」と考えています。
それは一つ一つの問題を、自分なりに真剣に考えている表れなんです。

だからアリストテレスよろしく、無思考に政権のやることに即反対姿勢を見せる左翼は「極」に偏りすぎて
悪だと思ってしまいます。逆に、終戦の日などに靖国神社に軍服を着て現れ、「英霊に向かって敬礼!」
などと叫んでいる人たちも極端すぎて苦手です。

今で言うと、安倍晋三元首相の「国葬(国葬儀)」をめぐる議論は、左翼の方々が輝く舞台となっています。
「法的根拠がない」「安倍氏を特別扱いしている」「費用16億6000万円は高い」などと批判しています。

これに対し、岸田首相は8日の閉会中審査で、「世界各国から敬意と弔意が寄せられている」
「民主主義の根幹たる選挙運動中の非業の死。暴力に屈せず民主主義を断固として守り抜くという決意を示す」などと、
理由を説明していました。

確かに、庶民にとって16億円超は高いですが、米国のカマラ・ハリス副大統領や、インドのナレンドラ・モディ首相、
オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相、カナダのジャスティン・トルドー首相など、
190以上の海外代表団が参列する予定ですから、それにふさわしい対応(おもてなし)が必要だと思います。

私には、野党の方々は、政権攻撃の玩具を探してさまよっているようにも見えます。少し前は「安保法案」や
「モリカケ」、昨年は「東京五輪反対」でしたね。

私はどれだけ敵をつくっても、ずっと悩んで考えたい。極に寄った集団で架空の楽園に酔いしれるより、
孤独でも真実の闇の中を真っすぐ歩き続けたいと願っております。