https://www.sankei.com/article/20220918-5IKURNEQHNOSFBF5UZ542Q4VRI/

逆風にあえぐ楽天 携帯電話のプラチナバンドは遠く銀行上場も見通せず

楽天グループ傘下の楽天モバイルが逆風にあえいでいる。0円料金廃止の影響から初の契約者数の減少を招いたのに続いて、通信品質の改善につながる「プラチナバンド」の再配分についても、楽天に再配分する側の携帯大手3社から「10年早い」と相手にされなかった。三木谷浩史会長兼社長は傘下の銀行や証券会社の上場でモバイル事業の赤字を補う資金作りを狙うが上場の時期などは見通せず、格付け大手は引き下げ方向に指定した。踏んだり蹴ったりの様相だが光は見えてこない。

「公平な競争ができているとは1ミリも思っていない。これまでの議論も合理的ではなく時間稼ぎにしか思えない。国民のことを考えているか、はなはだ疑問だ」

楽天モバイルの矢沢俊介社長は、8月30日に総務省で開かれたプラチナバンドの再割り当てを議論する有識者会議で公然と他の携帯大手を批判した。楽天はこれまでの会議でもプラチナバンドを1年以内に再配分することを求めており、この日は「半年程度で作業は可能」とまで述べた。