「このままだと50歳で寝たきりですよ」パプワくん作者・柴田亜美(55)が体験した“地獄の漫画家生活”
https://news.yahoo.co.jp/articles/ab2db03796c5e9ccd32b7b4247f65d62a1087ba1
ながいのでかいつまむと

広告会社時代に気軽に4コマ漫画を投稿した途端、毎月の執筆ページは150P以上になる
広告会社社員時代(リクルート)はバブル時代でとにかく経費を使うために毎週金曜日は全部署で宴会を開いていた
タクシーは1万を振ってるひとがズラーっとならんでいる状態でそういう客は無視された。たぶん5万でも捕まらなかったじゃないかな

あっという間に連載が増えパプア君2話目で会社をやめた
きつかったのは「自由人HERO」のネーム直し。なんども編集者をぶん殴りたいと思った
当時はアシスタントもいなくて高円寺のアパートでひとりでこもりっきりで描いていたため、孤独で精神的に追い詰められていたが酒だけは飲みに行っていた
食事は出来合いのものか食べないで栄養ドリンクばかり飲んでいて最終的には男性向けの強壮ドリンクをのんでいた
きっちんは流しで金魚が飼えるほどピカピカでほとんどつかってなかった
冷蔵庫には栄養ドリンクしか入ってなかった。それを見かねた医者の父は「これは飲んじゃダメなやつ」といって「おれの大学病院でつ買ってる奴を飲め」と
プロ仕様の栄養ドリンクを送ってきた

年間の休みは、一番忙しい年でゼロで「36時間起きて、4時間寝る」というような生活
それを続けると不機嫌になり、それを超えたらハイになって、世界がすべて灰色に見えてくる。あと、平衡感覚もおかしくなりますね。床がふわふわして、常に平らじゃない場所にいるような感覚になる
カラダはもうボロボロ。体調不良で生理が止まらなかったり、その逆に原稿をかき上げた瞬間から生理になったり。あとは歯茎から毎日出血していましたし、匂いや味も感じていませんでした

2012~2018年には「美容家」として活動
まわりにカラダを壊す同業者が続出して、冗談抜きで「死にたくない!」と思った
「30時間寝てない」とか、当時は当たり前の会話だった
44歳でジムに通い始めました。そこでカラダの歪みや筋肉量を細かく測定してもらったら、トレーナーから「このままだと50歳で寝たきりですよ」と言われて
栄養ドリンクをやめて、食事も自分で作るようになったら、45歳にしてようやく普通の生活を取り戻せた

昔が異常だったんでしょうね。かつて編集者は四六時中、作家にへばりついているのがステータスだった時代があった
なぜか作家のほうが「編集が待つための部屋」を用意しなきゃいけない時代があったんです
時間がなくて、移動中の新幹線や飛行機の中で描くのも当たり前。最終的に、出版社が会社のそばのホテルに缶詰部屋を用意してくれたり。
担当編集も原稿を落とせば、編集長からひどく怒られる時代だったから必死だったんだろう

担当者が多いときには月刊ジャンプ、なかよし、週刊スピリッツ、週刊ファミ通、月刊少年ガンガン、アニメージュ、月刊ファミ通ブロス、Amieだから……
7~8人くらい? みんな地縛霊のように「先生、描いてください」「描いてくださ~い」って、毎日“取り立て”を受けていましたね
ある日歌舞伎町で酔っ払って転けるが原稿を描かなくてはいけないからそのまま歩いて帰宅
どんどん足の色がおかしくなってメロンの筋みたいなものが入り始めて慌てて病院に。「即手術が必要」と言われるも
病院を抜け出し原稿を描き終わって戻ると院長がカンカン「もう後1日遅れていたら脚切断だったよ」と怒られた