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「新人の反応が弱い」「最近の若い人はクールなのか」―。
昨今、そんなつぶやきを多く聞くようになった。1997年生まれが社会に出る頃から、顕著なのである。
実は、コミュニケーションの共鳴反応に、世代差が生じている。
コミュニケーションの共鳴反応とは、「うなずいたり、相手と同じ表情になったりして、相手に共鳴していく反応」のこと。
人は、これを無意識に、反射神経で行っているのである。
うなずきが弱い、同じ表情にならない。そんな若者が増えている。
このため、周囲に「話を聞いていない」「やる気がない」「気が利かない」と思われている。
共鳴反応をつくり出しているのは、ミラーニューロン(鏡の脳細胞)である。
目の前の人の所作や表情筋の動きを、鏡に映すように神経系に直接、移しとってしまう脳細胞だ。
このミラーニューロンのおかげで、共鳴反応が起きる。
97年生まれ以降の若者たちの中に、共鳴反応が弱い人たちが目立ってきたということは、
ミラーニューロンが、それまでよりも不活性な人が増えているということにほかならない。
上司は、うなずかない部下に戸惑って、「話、聞いているのか」と尋ねる。
話をちゃんと聞いている若者たちは、この質問にどう答えていいか分からない。
上司の世代は、部下がうなずかないときには必ず疑問や反抗心があると思うので、相手の反抗心に火をつけて、
意見を言わせようとしているのだろうが、完全に空振りとなる。
「やる気あるのか」と聞いても、まったく一緒。
気が利かない部下に、上司が「なんで、やらないの?」と、目くじらを立てることもあるが、それも空振り。
「誰か、僕にやれ、と言いました?」と確認される始末だ。
97年は、携帯電話のメールサービスが始まった年である。「たまごっち」などの携帯ゲームも、はやり始めていた。
つまり、親子や友だち同士が、顔と顔を見合わせる時間が減り始めた、その年である。
人類は、共鳴反応が弱い「ミラーニューロン不活性型」に進化しているのである。
「話聞いてる?」「やる気ある?」は職場の死語にしよう。
「なぜ、やらない?」を言いそうになったら、「これ、やってね」と言えばいいだけである。
相手には、反抗心も慢心もないのだから。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ab4d6c4184bf4c66d569e7be01a5b3b7723fd0c9