ビースト(猛獣)とはなんとも禍々しいネーミングですが、別に『エヴァンゲリオン』のように暴走状態となるわけではありません。F-35のビーストモードとは主翼下左右それぞれ3か所ずつ設けられた兵装搭載ステーションに爆弾や空対空ミサイルを搭載することを意味し、胴体内部の兵装庫(ウェポンベイ)のみに格納した場合にくらべ4倍もの兵装搭載量を実現できようになります。
ロッキード・マーチンによるとF-35はビーストモードによって、空対空ミッションであれば視程距離外空対空ミサイルAIM-120C/D アムラーム14発+短距離空対空ミサイルAIM-9Xサイドワインダー2発の搭載が可能となり、また空対地ミッションではアムラーム2発、サイドワインダー2発、JDAM 908kgGPS誘導爆弾6発が搭載可能としています。

 ウェポンベイ内部にのみ兵装を搭載した場合は空対空ミッション時アムラーム4発のみ、また空対地ミッション時はアムラーム2発+JDAM 2発のみですから、ビーストモード時の搭載能力はまさにけた違いであると言えるでしょう。

 ただしブロック3Fにおいて外部に搭載可能な兵装は小型のペイブウェイ227kgレーザー誘導爆弾のみであり、上述のような大型の誘導爆弾や対艦ミサイル、巡航ミサイルへの対応は「ブロック4」ソフトウェア以降の実装となります(以降2年ごとにアップグレードされる見込み)。
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