https://news.yahoo.co.jp/articles/de21a010028948407801e1ca06212875c8f1de95

最先端VR触覚グローブ“SENSE GLOVE NOVA”を体験。そこにあるはずのない物体の弾力もリアルに感じられた!

2022年9月15日〜2022年9月18日に開催の東京ゲームショウ2022(TGS2022)。同イベントのビジネスソリューションコーナー内、Tooブースでは、やがて主流のVRデバイスとなる可能性をもったVR触覚グローブなどが展示されていた。

 ゲーム開発企業向けのさまざまな製品・サービスのソリューションを行う株式会社Tooのデジタルメディアシステム部が、東京ゲームショウに初出展。オンラインで共同作業ができるホワイトボードツール「Miro」、モリサワや白舟書体などのメーカー4社のフォント包括ソリューションとともに、オランダのSenseGlove社が開発するVR用インターフェイス“Sense Glove Nova”が、デモ展示されていた。



 “Sense Glove Nova”は、小指以外の各指の甲に張られたワイヤーで、さまざまな形状、硬さの物体の触感をフィードバックする、グローブ型のインターフェイス。各指に2キログラムのレンガ相当の重量を加えることが可能、ボタンクリックや衝撃の感覚をエミュレートできる高度な振動アクチュエータ・テクノロジーを搭載……ということで、将来的にVR世界、メタバースを満喫するための必需品となる可能性を秘めている。


 ブースでは“Sense Glove Nova”を実際に装着し、いくつかの物体の質感を体験できた(※片手のみ・使い捨て型のビニール手袋の上に装着)。用意されていたフィードバックは“固めの立方体”、“やわらかい球体”、“卵”の3種類。関節が一定以上曲がるごとに「カチッ」とした手ごたえこそあるものの、触っているものの形状がしっかりとイメージできる圧力は、そのつど感じられた。とくに“やわらかい球体をわしづかみにして弾力を味わう感覚”はなかなかのもの。弾力の強さもツール上でリアルタイムに設定できるということで、これはこれで、需要が高そうな気がした。



 極めつけは“卵”。ふつうに持っているとある程度の硬さを感じられる球体だが、そこに一定以上の握力を加えると「パキッ」と潰れる。この瞬間が、なんとも気持ちいいのだ! 握り潰しアクションを積極的に取り入れたゲーム……というのもなかなか想像がつかないが、この感触を味わうためにVR空間で何かしたい、という気にさせられるほどの魅力を十分に感じた。


 “Sense Glove Nova”の販売価格は、SDK(対応ソフトウェア開発環境の総合パッケージ)込みで約140万円……と、一般ユーザーが趣味で購入するにはハードルが高め。将来的な用途としては、ゲームに限らず、遠隔地での医療行為など実用面でもおおいに活用できるとのこと。未来のゲーム体験の感触を先取りしてみたいゲーマーはもちろんのこと、未来の世界を見据える企業人やクリエイターも、会場で実際に体験してみるとよいだろう。