飼っていた子猫を殴ったとして大阪府警生活環境課が5日、動物愛護法違反(愛護動物の殺傷)の疑いで、大学生の男(21)=大阪府泉佐野市=を書類送検したことが分かった。
子猫は殴られた約1カ月後に死に、火葬されていたことから、府警は任意の聴取や病院の治療記録から容疑を裏付けた。動物の死骸がないまま立件するのは全国的にも珍しいという。

捜査関係者によると、昨年11月~今年4月、男とその交際相手が飼っていた子猫3匹が生後半年以内に死んでいた。男はうち2匹について暴行や殺害を認めている。

書類送検容疑は1月14日、当時交際相手と暮らしていた同府和泉市葛の葉町のアパートの一室で、生後6カ月のエキゾチックショートヘアの頭部を殴ったとしている。

府警の任意の聴取に男は「徹夜明けのアルバイトでの寝不足や、就職活動のウェブ面接の失敗で、いらいらが爆発し殴り殺した」と説明。「もともとネコ嫌いでイヌ派。ネコの鳴き声にいらつくことがあった」と話したという。

今年2月、男のネコへの虐待を疑う通報が入り捜査。府警は衰弱した子猫の写真や治療記録を複数の獣医に鑑定してもらい、人為的に力を加えられた証拠を積み重ね、立件した。

府警は4月下旬にも生後3カ月のラグドールを殴って死なせたとして同法違反容疑で9月に男を逮捕。子猫は火葬されていたが、同様に治療記録などから容疑を裏付けた。男はその後釈放され、任意捜査に切り替わっている。
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