韓国でサントリー角瓶が争奪戦に 700ミリリットルが4千円超! ネットでは「どこで買えますか?」

コロナ禍が落ち着いた状況にあるいま、韓国で、サントリーウイスキーの角瓶の争奪戦が起きている。
筆者も8~9月、ソウルや京畿道(キョンギド)の百貨店や大型スーパーなど10カ所以上を見てまわったが、
サントリーの角瓶は購入できなかった。辛うじて見つけた店では、値段がとんでもないことに?

韓国の主婦たちが利用するインターネットコミュニティーに「サントリーのウイスキーはどこに行けば
買えますか」というコメントをよく目にする。現在、この問い合わせに答えを書ける韓国人はいない。
むしろ「私も知りたい」「買いたいけど、どこに売っているのか分かりません」などのコメントが相次いでいる。

サントリーウイスキーをめぐってなにが起こっているのだろうか。韓国でのサントリーウイスキー人気を
牽引(けんいん)したのはハイボールだった。韓国の若者が日本を旅行中、ハイボールに魅了された。
韓国には国産の有名なウイスキーブランドはなく、輸入ウイスキーが主流だ。

“サントリーウイスキーホリック”を自称するKさん(30)はこういう。「欧米のウイスキーは味が濃く、
ハイボールに向かない気がする。そこへいくと、日本のウイスキーでつくるハイボールは味が優しく、
レモン果汁とも合う」

新型コロナウイルスも後押しした。外食を控え、家でハイボールを作って飲む若者が急増。特に最近、
あるバラエティー番組で有名な芸能人が家でハイボールを作って飲んでいることが話題になった。
SNS上にはこの芸能人の独特なハイボールのつくり方をまねた写真が多数、アップされた。

韓国で売られているサントリーのウイスキーは、700ミリリットルの角瓶1種類しかない。価格も日本の
3倍近い3万9800ウォン(約4094円)で売られていた。しかし店で飲むことを思えば……ということだろうか。

韓国関税庁が今年6月ごろに発表した統計でも日本ウイスキー人気がうかがえる。輸入量は、
2018~20年は60~70トン台だったが、21年には142.4トンとほぼ倍増した。

一部の店舗では値段を釣りあげて販売されている。記者も最近、京畿道付近のリカーストアでサントリー
ウイスキー角瓶を買いたいというと、「予約が必要で、1本4万6千ウォン(約4730円)」といわれた。
なかには自分たちが日本から安く買ってきたウイスキーを売る業者も出てきているという。

地元の男性(36)があきれ顔でこう話す。「3年前までは日本のビールと自動車、ユニクロの不買運動を行い、
『NOJAPAN』を叫んでいのに、そこまでしてハイボールを飲まなければならないのかと、と情けなくなる」
https://news.yahoo.co.jp/articles/0b04c8a4b51a0008d4c0f68aa98deb20acd47e4c?page=2