東京都目黒区から訪れた自営業の鈴木良直さん(47)も「初めて現場に来た。安倍さんは安全保障や拉致問題に取り組み、日本人のために頑張ったと思う」とした上で、「事件を風化させないためにも、現場には慰霊碑などを建ててほしい」。

千葉県船橋市から訪れた会社員の二ノ宮力也さん(49)は「国葬には行けなかったので、3連休を利用して現場に来た。安倍さんは日米同盟を強固にするなど外交面で大きな功績を残した方。まだまだ活躍してほしかった。現場には何らかの『形』を残してほしい」と話した。

■車道整備続行

奈良市は事件前から現場周辺の整備事業を進めていたが、事件を受け、仲川市長は追悼の場を設置することを検討。有識者や地域住民らに案を提示したところ、交通安全上の理由などから慰霊碑設置に否定的な意見が多数を占めた。

このため、仲川市長は今月4日、「構造物で弔意を示すことはしないと判断した」と説明。周辺に花壇を整備する方針を示した。