再生可能エネルギーの拡大を支える揚水蓄電、日本の能力は世界屈指 2022年10月05日(水)12時28分
https://www.newsweekjapan.jp/marukawa/2022/10/post-82.php

中国で昨年(2021年)から揚水蓄電への投資ブームが始まった。

揚水蓄電とは、夜間など電力の需要が少ない時に、余った電気を利用して、水を低いところにある貯水池から高いところにある貯水池に汲み上げておき、電力への需要が多い昼間などに高いところの貯水池から放水して水力発電を行うものである。
日本では「揚水発電」と呼ぶのが一般的であるが、その機能は蓄電池と同じなので、揚水蓄電と呼ぶことにしたい。
中国の揚水蓄電の容量は2021年末時点で3639万kWと、世界トップだったが、今年末には4500万kW、2025年には6200万kW、2030年には1.2億kWと、急速に容量を増やす見込みである。

なぜこんなに増やすのかというと、それは再生可能エネルギーの導入を拡大するためだ。中国政府の目標(「再生可能エネルギー14・5発展計画」)では、2020年時点で風力発電2.8億kW、太陽光発電2.5億kWだったのを、2030年には両者合わせて12億kWに増やす計画である。