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愛子さま 宮内庁で高まるチャールズ国王戴冠式で“世界デビュー”への期待

天皇陛下と雅子さまは、心待ちにされていた「とちぎ国体」総合開会式に出席されるため、10月1日、栃木県宇都宮市を訪問された。

雅子さまはスタジアムの貴賓席でも終始笑顔をお見せになり、ときおり陛下とお顔を寄せ合ってほほ笑みながらお話しされていた。2年8カ月ぶりに、地方で生活する国民とふれ合うことができた喜びが、雅子さまのご表情にはっきりと表われていた―ーー。

そして雅子さまの晴れやかなご表情には、「たしかな自信がにじんでいるようにお見受けした」という宮内庁関係者は、こう語った。

「強行日程でしたが、無事にエリザベス女王の国葬へ参列できたことに、強い手ごたえをお感じになっておられるからでしょう。慣例では天皇は葬儀に参列されませんので、きわめて異例のことでした。

先日の訪英で、両陛下が国際親善における“慣習の壁”を超えることもいとわないというご姿勢を、はっきりとお示しになったとも感じています。早ければ来春に執り行われるチャールズ新国王の戴冠式においても、王室や国民に祝意をしっかりとお伝えになりたいというお気持ちがあると拝察しております」

1953年に行われたエリザベス女王の戴冠式には、昭和天皇のご名代として皇太子時代の上皇さまがご参列。世界各国の王族や元首が集結する盛大な祝賀行事だった。それから70年、両陛下が模索される“新しい国際親善”の柱として、愛子さまにご期待を寄せられているというーー。

「チャールズ新国王の戴冠式に、天皇陛下のご名代として愛子さまに参列していただきたいという声も宮内庁内から聞こえてきます。

愛子さまは“絶対に両陛下へ感染させてはならない”というご覚悟で、コロナ禍以降は外出を自粛されています。そのため成年を迎えられても、国内での行事はおろか、対外的な国際親善の場でのご公務デビューもできない状況が続いています。

いっぽうで、愛子さまにも“皇族として活躍する場を設けてあげたい”という雅子さまのお気持ちは、両陛下が本格的にご活動を再開されている昨今、より強まっているように拝察しております」(皇室ジャーナリスト)



■王女が参列した例も…変化する皇室の慣例

世界の王室に詳しい関東学院大学国際文化学部教授の君塚直隆さんはこう話す。

「慣例にならえば、皇嗣である秋篠宮さまと紀子さまが名代として出席される可能性が高いとされます。しかし歴史を振り返ると、王女が名代として戴冠式などの即位を祝う式典に参列した例があります。

1948年にオランダのユリアナ女王の即位式が執り行われた際に、エリザベス女王の妹であるマーガレット王女が、英国を代表し父王ジョージ6世の名代として参列しているのです。また当時のマーガレット王女は18歳で、現在の愛子さまよりも年齢は2つも下だったのです」

前出の皇室ジャーナリストによれば、「愛子を英国新国王の戴冠式へ」と、雅子さまがお考えになったのは、“各国の同世代の女性王族たちと交流を持つためのよい機会にもなれば”という願いをお持ちだからだという。君塚さんが続ける。

「愛子さまと同世代には、将来君主となることが決まっているプリンセスたちがいます。ベルギーの王太子であるエリザベート王女は、愛子さまと同じ20歳で、将来同国初の女王として即位することになります。

両陛下と親交が深いオランダのウィレム=アレクサンダー国王の第1子であるカタリナ=アマリア王女(18)も、王位を継承することが決まっています。戴冠式というお祝いの場に愛子さまや各国王室の王女が一堂に会することになれば、とても華やかな式典となることでしょう」

皇室で“天皇のご名代”を務めたのは、必ずしも皇太子だけではない。1937年の英国王ジョージ6世の戴冠式では昭和天皇の弟宮であった秩父宮雍仁さまが、1980年のオランダ・ベアトリクス女王の即位式には、同じく弟宮の三笠宮崇仁さまが参列されている。

「長年各国の王家は慣例として、“戴冠式などには君主は参列せずに名代を遣わす”ことになっていました。しかし、必ずしも近年はそうならないケースも増えてきました。上皇さまや天皇陛下の即位の礼には、欧州のみならず各国の国王夫妻が参列しているからで

陛下は、“時代に即した皇室に”と折に触れて語られてきた。安倍晋三元首相の国葬に参列するために来日した各国元首と、陛下は9月28日に相次いで会見されている。じつは、この会見の形も皇室に前例がなかったという