事故は2016年1月、スキーツアーに向っていた大型バスが軽井沢町の国道の道路脇に転落したもので、乗客の大学生や運転手など15人が死亡、26人が重軽傷を負いました。 2021年10月から行われている裁判ではバスの運行会社・イーエスピーの社長=高橋美作(たかはしみさく)被告(61)と、当時の運行管理者・荒井強(あらいつよし)被告(54)の2人が、事故で死亡した運転手への適切な指導監督を怠ったとして、業務上過失致死傷の罪に問われています。 裁判の主な争点が、2人の被告が事故を予見できたか、事故を回避するために必要な措置を講じたかの2点です。 11日の公判で検察は、運転手について、大型バスの運転で4年余りのブランクがあり、適性診断の結果などからも運転の技量が不十分だったと指摘。 その上で、乗務前後の点呼や運転者の訓練が適正になされないなど管理体制は杜撰で、事故は予見でき、結果を回避する義務を果たしていなかったとして、両被告に禁固5年を求刑しました。 一方、被害者参加人制度を利用して7人の遺族が意見陳述を行いました。 当時大学3年生だった西原季輝(にしはら・としき)さんの母は「命がけで産んだ子供を奪われる気持ちがわかるか?両被告の受け応えを見ていると重大さをわかっていない、今後の人生をかけて行動で示して欲しい」と涙ながらに話し、裁判官に対して「季輝に報告できる判決を」と最大限の処罰を求めました。 次回は12月21日に弁論が行われる予定です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e452c82d57ccce1c8e7650326767a8519632d686