双方やる気がない模様


「台湾統一」盛り上がる中国ネット世論 市民は冷静「武力行使は当面ない」

16日に始まった第20回中国共産党大会で習近平総書記(国家主席)は、悲願とする台湾統一について「決して武力行使の放棄を約束しない」と踏み込んだ。演説を受け、中国のインターネットでは17日、統一実現を強く求める投稿が目立った。中国国内には冷静な声も少なくないが、台湾の市民には不安も広がる。

 み習氏は活動報告の終盤で「祖国の完全統一は必ず実現しなければならないし、必ず実現できる」「あらゆる必要な措置を取る選択肢を残す」などと訴えた。

 これを受け、中国の交流サイト(SNS)では「本土との完全な統一を達成して初めて、台湾に未来が開ける」「人民解放軍にとって台湾の解放は朝飯前だ」「西側諸国は口出しするな」など強気な言葉が並んだ。
 一方、中国本土で台湾本島に最も近い福建省福州市の50代男性は「台湾人の8割は福建省にルーツがある。勝手なことを言う都会のネット民と違って、親族同士で殺し合ってまで統一すべきだと思う人間は福建にはいない」と話す。北京の男性会社員(29)は「(武力行使などの)対象は決して広範な台湾同胞に向けたものではない」との一文があったことに注目。「政府は台湾独立派をけん制しつつ、一般市民を懐柔しようとしている。当面、武力行使はありえない」と冷静に受け止めた。

 台湾側にも直ちに軍事衝突が起きるという見方は少ない。桃園市の空港で働く40代女性は「中国が台湾を本当にどうにかしたいという悪意は感じない。土地を占領したいのではなくて、経済的なメリットが欲しいはずだから、武力行使は最後の選択肢だろう」とみる。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ee78ad147c1c7062c3c2793307dfd8932c76c0fc