スバル・インプレッサが誕生から30年 初代モデルに熱烈ファン、海外でも加熱 23日に群馬の「聖地」でイベント

 SUBARU(スバル)が主力車のインプレッサを発表してから、10月22日で30年を迎える。発売から現在まで高い人気を維持し、海外を含めた累計出荷台数は約500万台に上る。とりわけ初代モデルは熱烈なファンがいることで知られ、海外で発表された限定車は1億円近い価格が付くことも。「誕生日」を祝い、23日にはインプレッサが登場する人気漫画「頭文字(イニシャル)D」の舞台、榛名山(群馬県高崎市)に全国からファンが集結するイベントが開かれる。

 インプレッサは富士重工業(現スバル)が1992年10月22日に発表し、11月1日に発売した。洗練されたデザインと力強い走りが特徴で、公道で繰り広げる世界ラリー選手権(WRC)で95年から3連覇を果たしたことでも知られる。スバルによると、今年9月時点の世界での累計出荷台数は、派生した「XV」を含め約500万台に上る。

「聖地」で交流

 とりわけ熱狂的なファンが多いのが初代モデルだ。デザイン性の高さに加えて8年にわたり販売され流通数が多く、パーツも豊富で大切に乗り続けている人が多いという。高崎市の榛名湖畔で23日に開かれる初代モデルのファンイベント「GCGF榛名オフ」は、セダンタイプの型式「GC」やスポーツワゴンタイプの型式「GF」を中心に初代250台が集まり、WRCに出場した車両も参加予定だ。2代目以降のインプレッサファンも訪れ、漫画の「聖地」で交流を深める。

 主催するのは初代インプレッサのデザインに携わり、現在は前橋市に事務所を構えるデザイナー、手島彰さん(55)。大学卒業後の89年に富士重工業に入社し、半年間の研修を終えた後、当時はまだインプレッサという車名も決まっていない新型車の外観を担当するチームに配属された。新人ながらターボで性能を高めた「WRX」をメインに、ホイールなどシリーズのほぼ全ての外装パーツも手がけた。

 SNSでつながるファンのリアルな交流の場を持とうと、2018年からオフ会を毎年企画している。参加者には初代の発売当時に青春時代を過ごしていた人だけでなく、20歳前後の若者も多いという。若い世代の人気について、手島さんは漫画やゲームにインプレッサが登場したことや、動画を手軽に見られることも影響しているとした上で、「海外で日本の70~80年代のシティーポップが流行したように、初代のインプレッサに『新しさ』を感じてくれているのかもしれません」と話す。

https://www.jomo-news.co.jp/articles/-/191911
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