テレビゲームを1日3時間以上する子供はゲームをしない子供に比べ、記憶力と衝動制御のテストで好成績だったことが、24日発表された研究結果で分かった。

  頻繁にゲームをする子供は、認知力を要するタスクに関連する脳の前頭部で活動が多く血中濃度も高かった。一方、視覚と関係のある脳の部分の活動は鈍かった。

  こうした結果はゲームと関係している可能性があるが、科学者は因果関係の存在に言及することは避けた。そもそもこれらのテストで良い成績を収めた子供はゲームで遊ぶことを選択する傾向があるとも考えられるという。

  研究論文の主執筆者でバーモント大学のバーダー・チャーラニ准教授(精神医学)は「日頃からテレビゲームで遊ぶことが高い神経認知能力をもたらしたとは言えないが、有望な結果であり、さらに調査を進める必要がある」と指摘した。 

  科学者は米厚生省の思春期脳認知発達(ABCD)研究に参加した9-10歳の子供約2000人の脳スキャンを解析した。

  保護者らはゲームが子供のメンタルヘルスに与える影響を引き続き懸念している。過去の研究でテレビゲームが攻撃的な行動と関連付けられてきたが、今回の分析はゲームの明るい側面を示唆する報告の裏付け拡大に寄与した。

原題:Video Games Linked to Better Cognitive Skills in Brain Study(抜粋)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-10-25/RKAFGVDWX2PS01