https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/138224

好景気で就職先選び放題『バブル世代』 うらやましい、けど今がいい?

バブル世代、氷河期世代 ゆとり世代ーー。
それぞれの世代の価値観や境遇の違いに、羨んだり驚いたりすることも多いのではないでしょうか。
“母親の人生が羨ましい”。そうつぶやいた10代のSNSの投稿が反響を呼んでいます。
『母親の人生が羨ましい。好景気で就職先選び放題で、高級ディナーとかカラオケとか行きまくって、夏は花火、冬はスキーデートして豪華な結婚式、新婚旅行はオーストラリア。都会に建てた一軒家。今も専業主婦で、趣味は韓ドラ鑑賞とピアノ』
集まった“いいね”の数は10万超。
バブル時代を過ごした母親に対する娘の羨望のつぶやきです。
投稿したのは、50代の母親を持つ19歳の女子大学生。

投稿主 大学生1年生(19):
「(母親に)“私の時代(バブル世代)は楽だったけど、いまの時代は厳しいから、勉強とかいろいろがんばれ”って言われることが多くて。親の時代って羨ましいなと思って、何気なくツイートしました」

そもそも『バブル世代』とは、1980年代後半のバブル景気時代に就職した世代。
ディスコで女性たちが舞い踊り、街ではタクシーを捕まえるのも一苦労。結婚式では、ゴンドラを使う豪華な演出など羽振りの良い時代。「アッシー・メッシ―」などの言葉も生まれ、人気のレジャーは「高級リゾート」。

コメンテーター 平野ノラ:
私小学生だったんですよ、バブル時代。周りにいた親だったり大人が本当にキラキラしてて、輝いてたんです。私もこういう大人になるんだって思って生きてたんで。
■バブル世代「一晩で30万円」「10社20社内定もらった」
実際に『バブル時代』を経験した世代に、どんな時代だったのか聞いてみました。
▼60代男性
「お金の使い方がまず全然違う。遊びに行っても帰りのタクシー代だとか、バンバンバンバン使える時代でしたので。経費としてね」「お祭りですよね、あの感覚は。熱い時代でしたよね」

▼60代男性
Q 1日いくらぐらい使ったことありますか?
「30万ぐらいは使ったことがある。(経費で)落としてました。タクシー捕まえたら英雄ですから、みんなここ(指)に1万円挟んで。それでも止まらない」

▼60代男性
「(就職先は)選び放題。一人で10社とか20社とか内定もらって、全部蹴っちゃうとかね」

Q 今と昔どちらがいい?
「人間が正気に返って生活するという意味では、今。金の動きを見てると異常ですよね。見てはいけない夢」

弁護士 八代英輝:
バブルらしい経験といえば、志望してない会社から内定通知が来ました。
あの当時ならではだと思いますね。多分先輩とか在籍する会社で、後輩に勝手に(内定)出しちゃうみたいな感じで。

恵俊彰:
売り手市場ですもんね。就職に不安がない時代という感じ。
■20代「単純に羨ましい。けど今がいい」
一方若者は、『バブル時代』にどんな印象を持っているのでしょうか?

▼20代女性(会社員)
「私たちの世代は衰退していく日本しか見てないので、羨ましいなっていう単純な感想です」

Q 今と昔ならどっちの時代に生きたい?
「今ですかね、やっぱり。男性女性を考えず対等に自分のキャリアを描いていけるというのは今の時代ならではの価値観もあると思うので。自分のやりたいことをやるために、私は今の方がいいなとは思います」

▼20代女性(学生)
Q もしバブル時代に生きられるなら?
「遊びまくりたい。大勢でワーッ!ていうのを経験してみたい。1回は経験してみたいと思うけど今の方が自分には合ってるかなって思います」

▼40代男性(会社員)
「僕らの世代は別に(バブル時代に)戻りたいとかはないです。それはそれ、これはこれでそれぞれ楽しいところがあるみたいな。今は今の楽しみ方がある」

■投稿主「時代を変える努力やチャレンジも必要なんじゃないか」
投稿主の女性に、なぜこの投稿をしたのか聞いてみました。

投稿主 大学生1年生(19):
「旅行も行かず結婚式もしなかったりと、時代を受け入れて諦めている同世代や少し上の世代に、もっと強欲になってもいいんじゃないか、諦めるんじゃなくて時代を変える努力やチャレンジしていくことも必要なんじゃないかなと思った」

“羨ましい”は率直に出てきた言葉で、決して後ろ向きではない、前向きで力強い投稿でした。

恵俊彰:
羨ましいかどうかでいうと、どっちですか?

コメンテーター 平野ノラ:
私は羨ましいし経験したいです。“ただのいい女”でいてみたいですね。職業『ただのいい女』。