
タイで大麻の規制緩和が進み、バンコク市内のあちこちで大麻を販売する店や屋台を目にするようになった。
看板に大きく大麻草が描かれた店が近所にオープンしたので入ってみた。鼻を突く独特のにおいが立ち込める。カウンターのメニュー表には「アップル・フリッター」などの品種や向精神作用のあるテトラヒドロカンナビノール(THC)の濃度、効果や風味が書かれていた。
価格は一グラムあたり七百~千バーツ(約二千七百~三千九百円)。頼めば、店員が喫煙用に紙で巻いた「ジョイント」を作ってくれるという。店の奥には喫煙スペースもあり、あたかもファストフード店のようだ。
タイ政府は六月、大麻を規制する麻薬リストから外した。あくまで医療目的をうたい、公共の場での吸引を禁じているものの、実際には娯楽目的での使用が横行し、野放し状態だ。中には日本人観光客もいるという。
ただ、日本の大麻取締法には国外での所持や譲り受けなどにも罰則を科す規定があり、罪に問われる可能性も。バンコクの日本大使館は安易に手を出さないよう呼びかけている。くれぐれも注意を。
https://www.chunichi.co.jp/article/574374