■「糖尿病」患者9割“不快” 1,2年以内に新名称へ
齋藤慎太郎キャスター:
日本糖尿病協会では「糖尿病」という名前を変更しようという動きがあるようです。そもそも糖尿病の由来は、重症になると血液中の糖が尿にあふれ出るということで名付けられました。

しかし糖尿病患者へのアンケートを行ったところ
「尿って恥ずかしい」
「贅沢病・肥満など悪いイメージ」など
患者の9割が抵抗・不快感があるということでした。

日本糖尿病協会 清野裕 理事長
「糖尿病に対する誤った認識が偏見を助長し差別を生んでいる」

今後1~2年のうちに新たな病名を提案したいということでした。

■ニート→レイブル、ひきこもり→こもりびと、暴走族→珍走団
名称変更について、他にも様々なものがあります。

「ニート」について、大阪府では「レイブル」と呼ぶように推奨しています。「レイブル」は「レイト・ブルーマー」=「遅咲き・大器晩成」という意味があるようです。欧米では頑張っている若者を応援する言葉として使われているということです。

また「引きこもり」について、神奈川県大和市では「こもりびと」と呼ぼうということになりました。少し温かみのある呼び名にしようということ。「こもりびと」になってしまっている人が、前に進み出そうとして相談をするということが増えたそうです。

そして「育休」。東京都では愛称として「育業」と呼ぶということを小池都知事が言っています。

東京都 小池都知事(今年6月)
「育児のために仕事を休むのではなく、大事な仕事である育児に取り組むというマインドチェンジを進める」

井上貴博キャスター:
言葉から感じるイメージってありますけど、いきなり変わるとちょっとわからなくなります。

荻野麻衣子弁護士:
周知は必要ですよね。名称が差別を助長するところはあって、例えば、心と体が一致しない方を、以前は「性同一性障害」と言いましたが、障害ということばが差別を生むということで、WHOが「性別不合」とか「性別違和」というふうに変えた例もありました。名称って大事だなと思いますね。

齋藤キャスター:
あえてイメージを下げるために名前を変えた例もあります。福岡市では、約20年前に、暴走族の撲滅ポスターで「ダサイ」「かっこ悪い」「関心がない」などといったワードをポスターに並べました。また「最近じゃ“珍走団”って言うらしいよ」と、暴走族を珍走団と呼ぼうじゃないかという動きがあったということです。

福岡市担当者
「“追放”“根絶”など、押さえつけようとすると反発し、効果が薄かったので、若者が嫌うワードで、心理面に訴える作戦を考えた。“珍走団”効果かはわかりませんが、暴走族は確実に減りました」

荻野弁護士:
名前の効果というより、減ったのは取り締まりの強化の効果じゃないかな。

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